360カメラ Insta360 One X2・GoProMAX・ThetaZ1を使ってみて。それぞれのいいとこ悪いとこ、おすすめ
2021/09/19
現在、360度カメラを購入するにあたり、検討の対象となるのは、Insta360 One X2、GoProMAX、Theta Z1(あるいはThetaVなど)の3機種だと思われる。
その3機種+ThetaSの4機種を保持している筆者が何台か売却して、身軽になろうとしているが何をどう取捨選択するべきか、数ヶ月迷っているので、自分の考えを纏めるべく、この記事を書いてみる
Insta360 One X2
まず一番手元に残す可能性が高い候補がこの製品。
何より動画静止画ともにキレイに残せて、かつ多機能で、バランスがいい。
メリット
- 動画がキレイGoProMAXと同等
動画はGoProMAXと同じレベルでキレイ。GoProMAXとの比較動画を参照 - 静止画がキレイ
とくに夜間撮影で差が出る。特にHDRモード・ナイトモードにすると夜間でも細部まで非常に綺麗 - 夜間撮影が"比較的"キレイ
十分綺麗と言っていいレベルだが、iPhone11Pro以降で撮った夜間撮影と比べるともちろんいまいち。360カメラの中でキレイという意味。360°の画角にセンサーを使うので、当たり前といえば当たり前 - 手ブレが少ない
一般的に出回っている360カメラの中では、もっとも手ブレが少ない機種 - バッテリーの取替ができる
当たり前かもしれないけど、Thetaシーリズのようにバッテリーの取替えが効かない製品もある。 - 防水性の安心
IPX8と高い防水性が特徴。10m浸水出来る。バッテリーが蓋と一体型だから出来た防水性と思われる。 - ソフトウェアが秀逸
PCでもスマホアプリでもソフトウェアが秀逸。Insta360Studioという秀逸なソフトがあり、これだけでエクスポートから編集まで行える。
しかも頻繁にアップデートされており安心感がある。ちなみにこのInsta360Studioは他の機種で撮影した動画や静止画も編集出来てしまう。自分はThetaで撮った画像もこのソフトでリフレーム作業を行ったりしている。 - 充電しながら稼働できる
動画撮影には結構バッテリー消費されるのでこれは何気に重要といえる - 一般的な三脚穴が使える
こちらは当たり前なんだけど、市場にGoProマウント対応製品が多いのでメリットに感じるので挙げる
デメリット
- 純正バッテリーの取り扱いがほぼない(ずっと売り切れ)
大手家電量販店サイト、実店舗はおろかInsta360の本家サイトでさえもほぼ取り扱っていない - 動画撮影においてたまにヘンな歪みが生じる
特に夜間撮影時に顕著に現れる。おそらく手ブレ補正がヘンな動きをしている - 専用ソフトによる記録した動画・静止画のエクスポートがやや面倒
Insta360スタジオという専用ソフトを使ってエクスポート作業が必要。そんなに手間ではないが他機種が撮って出しですぐに観ることが出来るので不便に感じる - 三脚穴の大きさがなんかヘン
製品(三脚・一脚)によってちゃんととりつかないものがある。中華製の一脚に一切つかないものがあった。(他のカメラにはくっつく)
おそらくInsta360 One X2の三脚穴の大きさがピッタリすぎて、取り付けがかなりシビアになっている
GoProMAX
手軽さや頑丈な筐体が売りで、コレも手元に残したいが、やや癖があるのも確かなので熟考が必要。
メリット
- バッテリーの取替えが可能で商品も豊富
バッテリーそのものはもちろん、充電器具も商品も在庫も豊富で安定供給されている。
- 周辺機器が豊富
GoProマウントは三脚穴と互換性がないというデメリットではあるが、GoProマウントに対応した自撮り棒、固定する器具など、撮影を補助するためのあらゆる商品がたくさん出回っている。ただたくさんある分、玉石混交なので注意。
デメリット
- 三脚穴が使えない
GoPro専用のマウントとなる。三脚穴を使うにはアダプターが必要でその分、長くなったり、不安定になったりする。しかし前述の通りこのGoProマウントは長い間、売れているGoProシリーズ共通のマウントであり、その長い分、商品のラインナップは非常に豊富。
アクションカメラなので三脚穴より強力で信頼性の高い固定する機構が必要と考えたと思われる。 - ソフトウェアがダメダメ
Insta360やリコーのような秀逸な編集ソフトがなくて、ただエクスポートするだけのソフトも重たくてUIも分かりにくくて、なんだかよく分からない。 - 静止画が最も汚い
夜間撮影するとびっくりするくらいきれいに撮れていない。
ただし、画像センサーの問題ではなく、撮り方とソフトウェアの問題。Insta360やThetaには明るさを変えて撮った複数の画像を合成してしっかり撮れるようにするソフトウェアの機能(HDR合成)があるのでキレイに撮れているように見える。もしかしたらGoProMAXもソフトウェアのアップデートにより、きれいな画像が撮れるようになるかもしれない。
ただし、画像センサーの問題ではなく、撮り方とソフトウェアの問題。Insta360やThetaには明るさを変えて撮った複数の画像を合成してしっかり撮れるようにするソフトウェアの機能(HDR合成)があるのでキレイに撮れているように見える。もしかしたらGoProMAXもソフトウェアのアップデートにより、きれいな画像が撮れるようになるかもしれない。
ThetaZ1
最も直近に購入した機種だけど、色々癖がある機種。
ただもっとも静止画がきれいな機種で、めちゃくちゃ驚くレベル。ただ同じくらい驚くレベルで動画が汚かった・・
ただもっとも静止画がきれいな機種で、めちゃくちゃ驚くレベル。ただ同じくらい驚くレベルで動画が汚かった・・
メリット
- AUTOモードが優秀
Autoモードでほぼこと足りる。夜間もHDRでAUTOにすればそれだけで十分綺麗 - 撮影モードが豊富
インターバル撮影や、自分が写り込まない撮影、絞りやSSを変えたマニュアル撮影などが可能。EVなどの細かい設定が出来る。だた前述の通りAUTOモードもしっかり撮れている - 静止画が最もきれいに撮れる
本当に驚くレベルで素晴らしく撮れる。一般的に出回っている360°カメラすべての機種で一番ではなかろうか。夜間撮影であってもいくら画角を狭く切り取っても実用レベルまで解像している。
デメリット
- 動画が汚い
正直一番がっかりしたポイント。コントラストが強すぎで不自然極まりない動画。夜間はお話にならない、ここまで酷いと思わなかったというレベル。 - 筐体がでかくて重い
ここで上げる4台の中では最も重くてデカイが、一般的なカメラを持ち歩くのと比べればまぁ軽い。 - 撮った動画はエクスポート作業が必要
- 撮った動画の再生には専用ソフトでのエクスポート作業が必要。これが結構長い。Insta360スタジオのエクスポートより長く感じる。
- SDカードが使えない
内蔵メモリのみ。動画撮影していたらあっという間にメモリーを消費する。2021年4月に51GB版が出たが、今は51GB版一択かもしれない。 - バッテリー消費速度が半端ない
ここにあげている機種の中でもっともバッテリー消費速度が早く、本体もすぐに熱くなる - 充電しながら三脚が使えない
TypeCの充電ポートが底部に設けられているが三脚穴と隣り合わせで三脚使いながら充電が出来ないという、リコーさんのなんともお粗末な設計ミスか、、と思われるが、なんと過去のThetaシリーズすべてがそう。なぜか全機種一向に直そうとしない。
ThetaSについて
今回、最も手放す可能性の高い機種。ただ2016年の機種なのでここに上げるのも可愛そうな製品。
念の為、比較するのはナンセンスなんだけど、こちらも現状のメリット・デメリット書いておく。あくまで参考程度に・・
メリット
- 最も低コスト
静止画専用機としてはもっとも低コストな選択肢となりうる。特に中古がオススメ - 静止画がキレイ
現行の機種と比べてもびっくりするくらいキレイ。GoProMAXと比べたら驚くほどThetaSの方がきれいに撮れている - 一般的な三脚穴が使える
Thetaシーリズすべてそう。 - 筐体が最も小さく軽い
古くて低スペックなのだから当たり前なんだけど少しでも荷物を軽くしたいならこれかもしれない - 充電しながら稼働する
デメリット
- 動画撮影がダメダメ
そりゃ後継機種がたくさん出た今となっては仕方ないが・・。それにしても汚い。 - 動画撮影に手ブレ補正がない
360°カメラの特徴としては手ブレの少なさが挙げられるがこの頃の機種には手ブレ補正がついていないのが当たり前だった - バッテリー取り外し出来ない
ThetaZ1と同じくThetaシリーズはバッテリーと一体型なので取替えが出来ない。
バッテリーの寿命=本体寿命となる - 充電しながら三脚が使えない
ThetaZ1と同じ。というかThetaシリーズ全般でそう。充電端子を横に設置すればいいだけなんだから、どうにかして欲しい。